日本キリスト連合会主催の「法人事務・会計研修会」に参加しました・毎年行われている研修会ですが、初めての参加でした。富士箱根ランドという素晴らしい環境と、料理、温泉で癒されつつの学びでした。あらためて「宗教法人とは何か」を学び、その役割と事務に認識を新たにしました。
研修会のまとめの時間に、司会者の先生が一つの小話をされました。「ある国で面白い大会が開かれました。『世界一レモン絞り大会』というものでした。レモン1個からどれだけの果汁をしぼりだせるかという大会です。世界中から屈強な参加者があつまりました。みな筋骨隆々。たった1個のレモンからたくさんの果汁が絞られました。何人もの男が挑戦し、最後まで記録が抜かれなかったのは大きな屈強な村の男でした。彼の絞ったレモンは、もうこれ以上何も絞れないというほどのものだったのです。大会の優勝は彼で決まりと思われました。司会者は『彼に挑戦するものはいませんか』と会場に問いました。誰もいないだろうと思われた時、一人のやせ細った老人が手を挙げました。それをみて人々は笑いました。司会者は先ほど屈強な男が絞ったカラカラのレモンを老人に差し出しました。彼はそのレモンを受け取るとぐっと握りしめました。するとたった1滴のレモン汁がコップに落ちました。みなは驚きました。この老人が優勝だと騒ぎ始めました。司会者は彼にあなたは何の仕事をしているのかと聞きました。すると老人は答えました。『はい。教会の会計を50年もしています』と答えました」
この話をきいて、研修会の参加者は大笑いしました。しかしそのあとに「実感」という言葉が聞こえてきました。教会の会計は、神様と信徒の方々から預かったお金を管理しています。ないところからでも絞りだす努力をしておられます。たった1滴でもそれは神様の恵みだからです。そのことを私たち牧師はどこまで考えているだろうか?と問われたような気がしました。
エゼキエルは「災いだ、自分自身を養う牧者たちは」と言いました」。それはお金だけのことだけでなく、信仰のことでも同じことのように思います。自分自身を守ったり、自分の体裁を考えたり、自分のことしか考えられない牧者は災いとなるのです。牧者は与えられた羊を養うものだからです。しっかりと反省した研修会でした。