ボランティアセンター「となりびと」では、ボランティアさんと共にテーブルを囲み夕食を食べています。キッチンボランティアがおられる時は御馳走がでますが、誰もおられないときは、作れる人が作る(結構牧師が多い)という方式です。最近では生活スタッフの方が作ってくださるので助かっています。ともに温かい夕食をかこむことで、安心と連帯が生まれているように思います。そこでの会話も楽しい癒しのひとときです。
ある仮設住宅に住む方とお話することができました。その方は、3月11日の津波がひいたあと、すぐに公民館に避難されたそうです。しかし心配は水と食料だったそうです。すぐにリーダーになってくださる方が現れ、その人の指示で2階が助かった方はそこに置いてあったお菓子類を取りに帰られたそうです。また井戸水がある家を探し、水汲みを始めたというのです。自衛隊が助けに来てくれるまで5日間をわずかなお菓子とコップ1杯の水で生きてきたというのです。お煎餅1枚のときもあったとか。
それから20日後、親戚の家に身を寄せ、その夜に震災後はじめて温かいおにぎりをつくって出してくれたそうです。その1個のおにぎりを食べたら涙がでてきた。どんどん涙が流れてきてとまらなくなった。涙を流しながらおにぎりを食べたのは初めてのことだったそうです。本当においしかったと。いままで何万回もおにぎりを食べてきたけど、こんなに美味しいおにぎりは初めてだったとまた涙を流されました。そのおにぎりはどんな味がしたのでしょうか。涙を流しながら食べたその時の思いを知ることはとても難しいと思います。しかし、それは言葉にできない味なのだと思うのです。
イエス様は御自分を「命のパンである」といわれています。イエス様が差しでしてくださる命を、生きる糧として頂いています。今日も仙台教会の礼拝では聖餐式が行われます。毎週おこなわれる聖餐式でボランティアは命をいただいているのです。