マタイ 13:33 天の国はパン種に似ている。
イエス様はたとえ話の中で、大小の対比をつかって説明されたことがいくつかあります。「からし種」「パン種」のたとえがそれです。微量のパン種とそれが粉全体を膨らませる対比をはなされました。最初は人の目にはつかない存在であっても、それはやがて全体を変えていき、大きな存在となっていく。神様の国もそうだと言われたのです。
ボランティアリーダーに「くまちゃん」という青年がいました。8月12日で九州に帰っていきましたが、彼がボランティアとして残した地域との信頼関係は大きいものです。くまちゃんが石巻災害ボランティアセンターに新規登録にきたのは4月でした。インドやフィリピンでのボランティアから帰国し、この震災をきいて駆けつけてきたのです。英語ができるので、それを生かしたボランティアをしたいと。その後どうしているかなと思っていました。すると北上地区に入り、地域の信頼をえて地区全体を役場・社協から任されたボランティアスーパーコーディネーターになっていました。彼の性格や人柄、そしてボランティア精神が地元の人々に受け入れられたのです。一人のボランティアからはじまった活動でしたが、素晴らしい働きをみせていただきました。そのくまちゃんの働きをルーテルが引き継いでいます。
イエス様は身近なものを題材にして人々に語られました。パン種のたとえを聞いた人々はきっと励まされたことでしょう。どんなに小さな存在であっても、神様が用いてくださり信頼という絆を与えられ大きな働きとなっていくのです。ボランティアの活動はパン種のようなものかもしれません。しかしこの小さなパン種がなければパンは膨らまないのです。