ルカ 6:31 人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。
イエス様はルカ福音書で、「平地の説教」をしておられます。マタイ福音書では「イエスはこの群衆を見て、山に登られた」とあります。そこから「山上の説教」と呼ばれます。しかしルカでは「イエスは彼らと一緒に山から下りて、平らな所にお立ちになった」とあります。群衆のところまで下りてきてくださり、み言葉を語られたのです。ここに群衆と共にいるという姿を見ることができます。共にいることの中でみ言葉を語られたのです。
25日付の「となりびとブログ」に、ボランティアレポートがあります。先週大きな余震があった時、彼は石巻ボランティアセンターの受付にいました。この余震には津波注意報がだされ、現地ではとても緊迫したそうです。高台に避難する方もおられました。私も仙台におりましたが、かなり大きな揺れが長く続きました。レポートには、その時一緒におられた被災者の叫び声が書かれてあります。「もう許して・・・」と。心にいまも残る大きな傷を感じました。その方は流されていく多くの方の叫びを聞いておられます。「もう許して・・・」という叫びは私たちの支援に語られた言葉だと思います。これからルーテル支援はどのように被災者に寄り添っていけばいいのでしょうか。専従スタッフはじめボランティアもまた、命の危険にさらされながら活動しています。いつまた地震があり津波がくるかわかりません。病原菌、化学物質が空中にまっています。放射線量があがってきています。しかし「もう許して・・・」に寄り添うには、そこに居続けなければなりません。イエス様もそこにおられるのです。
イエス様は、「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい」と教えられました。いま被災地で被災者の方がしてもらいたいことは何でしょうか。多くの方々がおっしゃいます。「忘れないでください」「祈ってください」「一緒にいてください」。そして「ルーテルさんはいつまでいてくれるの」。この言葉になんとか寄り添っていきたい。大きな問いを神様からいただいています。