マタイ 5:9 平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。
マタイによる福音書は5章から7章まで、イエス様が一気に語った説教のような形をとっています。これを山上の説教といいます。しかし、本来は様々な場所で語られた話がまとめられたものです。ここに「~する人々は幸いである」という8つの祝福が語られています。その中に「平和を実現する人々」の幸いがあります。幸いであるという言葉は、べつの訳でいえば「祝福がある」ということです。平和を実現する人々はすでにそこで神様の祝福を持っているということになります。
本日は、広島に最初の原爆が投下されてから67年目の日です。一昨年にはじめてアメリカ合衆国からの代表が参列されたと聞きました。プラハでの宣言にはじまる、オバマ政権の一つの意思表明なのでしょうか。私たちの日本福音ルーテル教会は、7日から9日まで「第14回ルーテルこどもキャンプ」を広島で行います。前回は「平和の木を植える」というテーマで、子どもたちにできる平和の実現を考えました。原爆投下後の焼け野が原に世界から6000本の木が贈られてきました。再び軍事都市になることをやめ、自然豊かな緑の街を建設しようと考えてのことでした。こどもたちもこの木を植えることを手伝ったのです。キャンプでは過去を学び、現実を知り、未来に希望をもつことを中心にしてあります。平和はすでにあるだけのものではなく、また平和を守るだけではなく、平和を保ち、平和を実現していく。そして平和を創造していくことを学びます。子どもたちは平和を創造することの第一歩は「てをつなぐ」ことからできると発表していました。
イエス様は「平和を実現する人々は幸いである」と教えられました。その人たちは「神の子と呼ばれる」と言われました。すでに神の子である私たちは、平和を実現する責任を与えられています。自分できることが何かあるか。それを考えながら過ごしてまいりましょう。ヒロシマ、ナガサキ、そしてフクシマが加わりました。私たちはこれからどのように生きていくかを今日問われています。
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