今年の3月をもって、東日本大震災ルーテル教会救援の任が、1年間活動をともにした伊藤文雄牧師と共に終了しました。まだしなければならないこともありましたが、4月から新しく派遣牧師が決まり働きを引き継ぐことになりました。それですべてが終わると思っていましたが、神様は「震災救援報告」という形で新しい任を与えてくださいました。
9月に行われた九州教区の社会奉仕部シンポジウムをはじめ、ルーテル学院教師宗教学習の時間、九州学院、玉名幼稚園、教会女性会、広島女学院、広島ジュノー音楽祭、広島ロータリークラブ、日野原重明先生「いのちの授業」等、に招かれ震災報告を依頼されています。そして先週は広島県立五日市高校の生徒さんに報告をしてきました。公立高校の生徒さんに話すのは初めてのことでした。県からの助成金をいただかれて、来月宮城県に震災ボランティアにいかれるとのこと。事前学習としてボランティアとは何か、仕えるとは何か、救援活動とは何か話してほしいとのことでした。
実はとても緊張しました。少し考えもしました。なぜか。それはキリスト教とは全く関係のない方々に「仕える」7奉仕する」「となりびとになる」「寄り添う」をどのように伝えたらいいか。私たちの活動はイエス様のみ言葉の上に立つものであり、それを抜きにしては語ることができないからです。しかし、私が語ることができるのはイエス様がそこに寄り添っておられる。私たちも同じように寄り添うのだということだけです。心を決めてありのままを話すことにいたしました。
生徒さんたちは熱心に聞いてくださいました。そして涙をながしながらメモを取ってくださいました。「痛み苦しみが深くて僕に耐えられるでしょうか」という質問を受けました。無理しないで耐えられないという気持ちに寄り添ってくださいと答えました。生徒さんたちが現地に身を置くことで、神様の業に触れる瞬間を祈ります。