土曜日の清掃作業のときでした。ある方が「誰か化粧のパフもってない?」と聞かれました。すると誰も返事がありません。あれ~と思っていると、「誰ももってないなんてさすが大江教会だわ」と笑っておられました。私も大江教会は神様から頂く美しさそのままで生きていく教会なのだと確信させていただきました。
被災地救援では多くの支援物資が配られました。まずは水からはじまり、次に食料。食料も腐らないものが優先。かなりおくれて野菜などの支援物資が届きはじめました。次に防寒用具、毛布、洋服など。私たちルーテル教会救援も、全国から送られてくる支援物資を被災地に1軒1軒くばりました。そんな中で被災者の方々からは、まな板セットが必要だとか、ラーメンは袋めんではなくカップにしてほしいなどの要望をたくさん受けました。
そんな中、一番喜ばれたのは女性のコスメパックでした。県の社協には化粧品メーカーからの支援物資としてこのコスメパックが山と積まれていたのです。こんな時に化粧品?まずは食料からだと思われていたのかもしれません。私たちはそれをすべて貰い受け被災地に持っていきました。するとどうでしょう500セットは5分でなくなってしまいました。被災者の女性たちは震災から化粧を落とせず過ごされて肌が荒れていたのだといわれました。
被災地ではその後口紅が支援されました。女性の皆さんは口紅をひくと凛とされます。この凛とした気持ちが、あの大きな被災のなかで立ち向かう勇気と希望を与えてくれるものの一つだったのです。
私たちはいま、イエス様の十字架の季節を過ごしています。この季節の中で十字架の出来事を読むとき、凛とした気持ちになります。悔改めて主を信じる道を歩むのです。どこからか声があがりました。「口紅なら1本あるわよ~」。さすがです。