大江教会はこれだ!というものを探してみました。特に大江教会にしかないものは何か。信徒の皆さんは特別な存在ですから、それ以外で何かを考えていました。そう考えていくと、ここにしかないものを探すのは難しいものです。
ところが、この1年をかけて聖卓が整えられました。これは大江教会しかないものです。この雰囲気のなか毎日礼拝堂で祈ってきました。やっぱり大江教会にしかない十字架を設置したいという思いが強くなりました。聖卓を整えるときに、存在感ある十字架の設置は承認されました。これを大江教会しかない十字架にすることを考え、毎日祈ってきました。
そんなとき、イスラエル・エンカレムの聖書庭園にあった十字架を思い出しました。エルサレムにあるイスラエル博物館には、十字架につけられた釘と手の骨もありました。庭園に生えている太いオリーブの木に、横木だけが取り付けてあるものでした。イエス様が実際おかかりになった十字架は、これであると記されてありました。当時のローマの処刑道具である十字架、文献を調べながらまさにこれだろうと思いました。それを大江教会の礼拝堂に再現できないかと。いままで、訪問した教会、アメリカ、ドイツ、フィンランドでも見たことがない十字架です。この十字架の下に天草の海岸から石を拾って積み上げる計画もしています。この石は信仰の石を呼ばれています。キリシタンたちが命がけで洗礼を受ける時に用いられたものです。この石を小舟の舟艇において荒海を渡って神父のもとにいったのです。
ルター派の教会は十字架を見る時に2つの十字架を見ます。栄光の十字架(復活)と苦難の十字架(死)です。この2つを共に感じる十字架がまもなく設置されます。大江教会にしかない十字架を設置して、私たちの信仰を深めてまいりましょう。