「1年前の今頃は何をしていましたか?」と問われると「覚えていません」という答えが多いです。みな必死にその日に生きていたのです。私は東京で行われた総会に出席し、とても疲れていたのを思い出します。熊本に帰り、被災地の現場に戻ってここが自分の場所だと安心したことを思い出します。
昨年の今頃のことでした。大津の避難所にいた母から電話がありました。「夕張メロンが届いたから取りにおいで」と。避難所支援で北海道から夕張メロンが届いたのだそうです。あまりにも美味しいから一つとっておいたと。避難所に来た物資を頂くわけにはいかず「避難所の方々のためだから、みんなで食べてよ」と答えました。するとまた電話が。「お菓子をいっぱいとっておいたから取りにきて」と。翌日も「パンがあまっているから」と。ここまできてやっと気がつきました。母は私に会いたいのだと。走り回って支援活動をしていたので自分の母が被災者であることを自覚できてなかったのです。しかも立野地区という過酷な被災地の住民だったことを。神様が私に「あなたの現場はここにもある」と教えて下さったようでした。
それから急いで母に会いに避難所にいきました。夕張メロンもお菓子もパンも大切にいただきました。やっぱり母は母だなと思います。自分がどんな状況にあっても子のことを思うことができる。そんな母も姿に神様のみ心を感じました。
今回大江教会旅くらぶに母の仮設から数人の方をご招待します。ささやかな親孝行と、仮設の方々の心のケア支援です。暑くなって閉じこもりがちな方々にリフレッシュをしていただきたいと計画しました。これも大江教会の被災地支援活動です。いまでもできることをしながら。イエス様が寄り添っておられる所で私たちも働きます。