マタイ 5:5 柔和な人々は、幸いである、その人たちは地を受け継ぐ。
大学生の頃、脚本家にあこがれた時がありました。そこで何も学ばず、人形劇の脚本を書いてみました。なんとか書き上げましたが、いま考えると思いばかりが先行した脚本でした。それから、脚本をたくさん読んで学んだことを思い出します。名作と呼ばれる脚本をいくつも読み、自分には才能がないとあきらめてしまいました。脚本作家の奥の深さを教えられました。
イエス様による山上の説教の一部です。この山上の説教は、イエス様が話された順序通りの言葉をそのまま記したのではありません。異なる状況の中で語られた言葉を編集してまとめたものです。この「幸いである」も、後の時代にまとめられたものです。3節で「天の国」が語られ、5節で「地を受け継ぐ」ことが語られます。私達の世界を神様の御心によって受け継いでいくのは、力あるものではなく柔和なものであるという宣言です。
腹話術を大衆芸能から芸術の域にまで押し上げた?人に「いっこく堂」という腹話術師がいます。彼がこれまでの人生を振り返っているテレビをみました。初期の頃は誰にも相手にされず、町内会の演芸会でも腹話術のような素人芸はいらないといわれたそうです。「一度見て下さい」と頼んで見てもらうと、その芸の凄さを理解していただけたとか。芸はほぼ完成していたけれど、受け取って下さる場がなかったというのです。話のなかで、腹話術のやり方を教えていました。企業秘密として誰にも自分が会得した業を教えなかったそうです。しかし、後継者がでてきてもらわねば腹話術という芸術が終わってしまうと、最近ではその秘密を公開することにしたというのです。名人という域に達した方の言葉だなと思いました。
イエス様は「その人たちは地を受け継ぐ」と言われました。私達はイエス様のみ言葉を受け継いできました。これを自分だけのものにせず、次の世代に受け継いでいかねばなりません。そのためには、み言葉をしっかり受けとめ、その中にある救い、恵み、祝福を十分に自分のものとして与えられていなければなりません。柔和な人とは、神様によって愛されていることを知っている人です
<音声礼拝説教は「神様の色鉛筆」でどうぞ!>