ヨハネ 14:22 イスカリオテでない方のユダが、「主よ、わたしたちには御自分を現そうとなさるのに、世にはそうなさらないのは、なぜでしょうか」と言った。イエスはこう答えて言われた。「わたしを愛する人は、わたしの言葉を守る。わたしの父はその人を愛され、父とわたしとはその人のところに行き、一緒に住む」。
キリスト教で大切なことは何か?と考えることがあります。信仰をもってイエス様に従う事だと教えられてきました。確かにそうだなと思います。しかし、イエス様に従うといっても、イエス様の何に従うかと問われればどう答えるでしょうか。答えは一つだと言えます。イエス様のみ言葉に従うことです。み言葉に従うことは、み言葉を保つことであり、み言葉を守ることでもあります。み言葉を守り通した人を使徒といいます。
教会の暦の中に、使徒シモン・ユダを祝う記念日があります。10月11日がその日です。使徒の中にシモンと呼ばれる者はシモン・ペテロと熱心党のシモンがおり、ユダもキリストを裏切ったイスカリオテのユダとタダイとよばれる2人のユダがいます。12使徒の中でヤコブ、シモン、ユダの3人は、いずれもイエス様の母マリアの妹でクロパの妻マリアの息子です。ということは、イエス様のいとこにあたります。新約聖書にある「ユダの手紙」は、パレスチナのユダヤ人キリスト者の教会宛てに書かれています。伝説によれば使徒ユダは、アラビア、シリア、メソポタミア、ペルシャまで布教し、最後にペルシャで殉教したとされています。
使徒シモンはマタイ・マルコの福音書によるとカナン人であったと言われています。彼についてはさまざまの伝説があります。今日が使徒ユダとシモンを共に記念するのは、2人共ペルシャ方面に布教したと言い伝えられているからです。なお聖書にシモンがゼロテ(熱心党)とあだ名されているのは、彼がモーゼの律法を守るに熱心党に所属していたことによります。シモンはのこぎりで引かれて殉教したという伝説があります。それで彼の肖像はのこぎりを手にしています。
イエス様はユダの質問に「わたしを愛する人は、わたしの言葉を守る」と言われました。このあと「聖霊を送る」約束をされたのです。み言葉を守ることは大変なことですが、聖霊がそれを助けてくださるのです。この聖霊に導かれ、使徒シモンとユダは最後までイエス様のみ言葉を携えて宣教したのです。
<音声礼拝説教は「神様の色鉛筆」でどうぞ!>