1テモテ 4:14 あなたの内にある恵みの賜物を軽んじてはなりません。
バザーの出品に、一人のおばあちゃんの刺繍作品が多く出されています。お仕事を引退されてから70歳半ばから始められたそうです。約10年の内に、その作品は増えていきました。いまでは芸術作品と言えます。私たちはこの作品に不思議な力を感じます。きっと一針、一針に祈りがこもっているのでしょう。無心で針を刺されたのかもしれません。どちらにせよ「カリスマ」を感じます。神様は必ずその人の中に「恵みの賜物」を与えておられるのだと思います。
パウロはテモテに「恵みの賜物」について語ります。これはギリシャ語では「カリスマ」という言葉です。すでに日本語にもなっている言葉です。パウロはこの「カリスマ」は特定の人にのみ与えられるものではなく、すべての人に「神様の恵みの賜物」として与えられていると言います。この与えられている賜物を軽んじることのないようにと勧めるのです。ですから「~のカリスマ」と呼ばれる人が多くてもかまいません。それらはみな、神様からの恵みの賜物だからです。
ある本に「自分に何ができるかを問うのではなく、自分に何が貢献できるかを問いなさい」という言葉を見つけました。教会や組織の在り方を考えるとき、自分に与えられている賜物が何であるかを知る事は大切なことです。自分ができることばかりでは自己中心的になります。しかし、自分がこの組織に何が貢献できるかは、自分のためでなく他者のためにあるともいえます。神様が下さっている賜物は自分のためのものでなく、共に生きるものにとっての「賜物・カリスマ」なのです。
パウロはテモテに「恵みの賜物を軽んじることのないように」と勧めています。神様がそれぞれに与えてくださっている「賜物・カリスマ」は、神様が与えて下さっているものです。神様のものであるから軽んじてはなりません。自分は神様から与えられている賜物で何をこの世に貢献できるかを考えてみましょう。
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