マルコ 4:8 ほかの種は良い土地に落ち、芽生え、育って実を結び、あるものは三十倍、あるものは六十倍、あるものは百倍にもなった。
P.F.ドラッガーの本で読んだ話です。私たちの衣料にとって欠かせないのがファスナーです。これはもともと海上輸送用の穀物袋のために開発されたものでした。衣料用としては考えてなかったのです。ボタンの代りになるとは誰も思わなかったからです。また開発者も衣料で用いられ普及するとは思わなかったのです。しかし、いまの衣料にとってファスナーはなくてはならないものです。その普及はものすごいものがあります。百倍の実を結んでいます。
イエス様が語られた「種まきのたとえ」です。種がまかれ、いろいろな場所に落ちます。道端、石地、茨の中。しかしどれも芽をだしますが成長も、どれも芽生え、育って、実を結ぶこともできませんでした。しかし、「よい土地」に蒔かれた種は、百倍にもなったというたとえです。問題は種ではなく、どこに蒔かれるかです。そして私たちは「よい土地」が何であるかを考えねばなりません。
日本福音ルーテル教会も新しい宣教方策の作成をしています。その中で大きな課題に「教会の整理統合」がありました。教会数を減らしていこうというものです。牧師数の減少、牧師給が出せなくなった教会、自立できない教会を統廃合してその数を減らし、現在のルーテル教会の規模にあわせようというものです。宣教する教会とは逆の流れになりた。なんとかそこから抜け出せないかを考えているのです。大江教会はどのような道を選ぶのでしょうか。現状維持を続ければいいのか。新しい教会を生み出していく教会になりたいと思います。いまは無理かもしれません。しかし、その夢が持てる教会に成長したいのです。大江教会は九州教区では他の教会を支えることのできる教会です。様々なプログラムができる教会です。だからこそ、外へ向かっていく広がりを持ちたいと思います。み言葉の種が大江教会に落ちて百倍の実を結んだと言える教会になりましょう。
イエス様は「よい土地に落ち」ということを言われます。与えられた賜物はそれだけに使うのでなく、もっと別のよい土地があるかもしれません。み言葉は一方的なものではなく、どんどん広がっていきます。その広がりを止めているのは自分かもしれないと思いました。いろいろな角度からみ言葉を読んでみると意外な救いがえられるような気がします。
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