マタイ 26:2 あなたがたも知っているとおり、二日後は過越祭である。人の子は、十字架につけられるために引き渡される。
ユダヤの暦で、ニサン月の13日(水曜日)が過越にあたります。イエス様はこの過越の間に十字架にかかり処刑されることを予告されました。これは出エジプトの出来事で、イスラエルがエジプトの奴隷であったとき、神様の導きによって脱出できたことを記念する祭りです。エジプトからの脱出の時、イスラエルの民は身代りに小羊をほふり、その血を家の門口に塗って解放の第一歩を踏み出しました。その過越しの出来事に重なるように、イエス様の血によって救いが実現する時が近づいたのです。
教会の暦は、いま四旬節の中にあります。昨日の礼拝説教で、徳善義和先生から四旬節の3週にわたりヨハネによる福音書を読む意味を教えていただきました。これは洗礼準備のための聖書日課なのだそうです。初代教会では年に1回、復活祭に洗礼をほどこしていました。その歴史の中で、復活までの間は、洗礼とはどのようなものか、洗礼を受けるとどうなるかを学んでいるのです。サマリアの女の出来事、目の不自由な男の癒し、ラザロの復活。これらが語りかけるものは、洗礼をとおしていただく恵みについてです。
いよいよ、受難主日が近づいてきました。週日の聖書日課も十字架に集中していきます。この時期はイエス様の十字架の出来事に集中していく時です。聖書全体を通して語られる十字架の福音についてしっかり受け止め、復活の日を待ちたいと思います。
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