創世記 1:11 神は言われた。「地は草を芽生えさせよ。種を持つ草と、それぞれの種を持つ実をつける果樹を、地に芽生えさせよ。」そのようになった。
創世記の1章には、天地創造の物語が書いてあります。混沌の中から「光あれ」と言われた神様は、太陽、大空、海と順序よく創造されました。これらすべて造られたものを「良しとされた」とあります。その3日目には大地とともに、草木をつくられ2回「良し」と言われています。草木の創造が人間にもたらした恵みは食べるものだけでなく、自然がそこにあるという平和の象徴でもあります。
広島教会では「ルーテルこどもキャンプ」が全国教会主催行われます。2年に1回を広島で開催し、平和を学ぶというキャンプです。ある年、夜のプログラムを担当することになりました。パレスチナに平和交流を行っており、その年は「木」をテーマにしました。パレスチナで倒されたオリーブの木でパンの笛をつくるプロジェクトをとおして、多くのことを学びました。いままで平和公園、平和大通りにたくさんの木が植えられているのは知っていましたが、「木」のことを調べていくとで「平和」というものを考えさせられたのです。原爆のあとの100年は草木一本生えないと言われた焦土に、全世界から6000本の木が送られてきたそうです。それを市民が1本1本植えて今があるそうです。まるで神様の天地創造の業と似ていると思わされました。
神様がこの世界を創造されたとき、大地にまず草木を置かれました。どんなに荒廃した所でも、また神様が造られた自然を回復していくことで平和を生みだしていくことになる。そんなことを思います。エコロジーということも叫ばれていますが、神様の造られた自然の回復が私たちに与えられている使命のように思えます。
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