「神様なんかいない。すべては人間がつくったもの」「コロナ禍の中で、神様は何もしてくれない」「牧師さんは神様を信じているのですか」という質問を受けました。通りすがりの散歩途中で教会に来られた方でした。79歳の男性でした。
広島学院の卒業生の方で、学院の宗教の授業をよく覚えておられました。神父の話が大好きだったそうです。学院卒業後は教会・信仰とはかかわりもなく生活してきたそうです。60歳で仕事も定年を迎え、不自由なく生きて来たそうです。しかし、コロナ禍の中で「神の存在」に疑問を持たれたそうです。結局、神様は沈黙しているだけで何もしてくれない。神様など存在しない。すべて人間が創造した神にすぎない。牧師さんは神様の存在を信じているのか教えてほしいということでした。
あまりにも質問責めにあったので思わず「私も神様を信じていません」と答えました。すると言葉が止まりました。牧師は神様を信じているはずで、その神様の存在はどうしたらわかるかを聞きたいというのでした。そこで「あなたが神様だと思っている神様は信じていないんですよ」と答えました。神様の存在証明できる人なんていない。「いる」「いない」と議論してもしょうがない。だって神様の存在は私たちの思考をはるかに超越したところにある。考えても無駄ですなどと話していました。信じることも人間では無理で、神様が信じる心を毎日くださる。そのために聖書を読み祈ることを伝えました。はじめはキョトンとしておられましたが、なかなか話が弾みました。
最後は「いやね、私は神様にいてほしいです。神様の存在を信じたい。神様は存在しておられる。」と言われました。コロナ禍の中で不安になっているご自分がよくわかっておられました。教会にいるとたくさんの出会いが与えられます。