災害が起こるたびに避難訓練の重要さを認識します。「平時は非常時の鏡」ですから、いつもやっていないことは非常時にはできない。常日頃から災害時にどうするかを考えておきたいと思います。ただこれまでの経験から「すべての災害は想定外」と考えておくことが大事です。想定された災害などありません。災害に適応することです。
球磨村神瀬地区の方々が住む仮設に行ってきました。集まって村再生会議をしておられました。村のほとんどが水没した地域です。避難所、仮設も村から50㌔離れた場所にしか設置できませんでした。神瀬を遠く離れて生活されています。再生会議では「それでも村に帰りたい」という言葉が多く聞かれました。ほとんどの家が全壊、大規模半壊で解体されている状況です。商業施設も、インフラも破壊され、いまだに復旧していません。「それでも村に帰りたい」「またみんなと一緒に暮らしたい」という心を大切に受け止めるしかありませんでした。
話の中で「先祖から伝えられたことを思い出している」という言葉を聞きました。豪雨の中でいつ非難するか。「こっちの山に音がしだら流される」「川の数位がゆっくり上がるときはまだいい」「流れをみておけ」「川の中央が盛り上がって流れている時は大災害になる」「いそいで逃げる。時間はない」「タンス、生活用品が流れてきだしたら水かさは減る」などなど。どこまで逃げるとかいう指示もあったそうです。それで助かった人たちも多いと。思い出して書き留めておこうと言われていました。
昔からの言い伝えをどのように聞いているか。自分勝手に解釈していないか。それは聖書に言えることかもしれません。聖書の中に語られている言葉の一つ一つを本当に受け取って自分のものとしているか。会議ではにそんな風に聞こえてきました。