創世 12:4 アブラムは、主の言葉に従って旅立った。ロトも共に行った。アブラムは、ハランを出発したとき七十五歳であった。
創世記は12章からアブラハム物語へと移っていきます。信仰の父アブラハムは、神様によって導きだされ、最初に神様の言葉をきいています。神様がアブラムに言われたことは、3つのことでした。「土地を与える」「子孫を与える」「祝福の基とする」です。これがのちに契約となります。アブラハムは、神様の言葉を信じ従って旅立ちます。旧約聖書はこれ以降、この3つのことを中心に語られ、神様との契約を守ることができなかったという物語が繰り返されていくのです。
さて、旧約聖書全体をみていくと、イスラエルの民がどうしても守ることができなかった約束があります。何がまもれなかったのでしょうか。それは「祝福の基となる」ということです。その民がそこにいるだけでまわりに祝福が満ちあふれる。それができなかったのです。旧約聖書では殺戮が繰り返されます。そのたびに神様の裁きがあり、悔い改め、神様に立ちかえる。しかしまた神様を離れ殺戮を繰り返し、祝福の基とならずに、災いの基となっていった話が繰り返されます。
被災地の活動の中にも「祝福の基となる」ということは大切なことです。ボランティアの自己満足や、自分勝手な思いに被災者が振り回されている現状もあります。私たちがまず考えねばならないことは、私たちの活動は被災者の方々にとって「祝福の基」となっているかということです。まずそこを考えることから、次にどうすればよいか神様によって示されるはずです。