使徒言行 5:29 人間に従うよりも、神に従わなくてはなりません。
イエス様の復活後、使徒たちの宣教は勢いよく広がりました。大祭司やサドカイ派の人々は妬みに燃えて使徒たちを逮捕し投獄します。しかし夜中に天使が現れ、使徒たちを牢獄から解放し「行って神殿の境内に立ち、この命の言葉を残らず民衆に告げなさい」と告げたのです。それに従った使徒たちを、また捉え尋問し「イエスの名によって語るな」と命令します。ペトロは「人間に従うよりも、神に従わなくてはなりません」と答えたのです。
キリスト教保育という月刊誌4月号に「新しく保育者になった人への手紙1」と題して、年配の牧師先生がエッセイを書かれていました。新任のころ説教準備の時、「こんな説教していたら、もう何十年も牧師をして説教している先輩たちにはどんな風に思われるか」ばかり考えピリピリしていたそうです。そんな頃ある信徒の方からの手紙で衝撃を受けたというのです。その手紙には「先生の説教は間違ったことはひとつも語っていませんが、先生の言葉はどうも私たちの頭の上を越えていく。誰に向かって説教しているのですか」というものでした。その手紙で、自分の間違いに気がついたそうです。「大学で習って、教科書に書いてあることから逸脱してはならない、間違ったことをしてはならない。そんなことばかり考えて、一番大切なものを見失っていた」ということでした。それは「教会員一人一人」であったと。
ペトロは「人間に従うよりも、神に従う」と言いました。私たちも、大切にしなければならないものを見失っていないでしょうか。神様がいま私たちに求めておられることを受けとり、それに従っているでしょうか。本来の生き方、やるべきことを見失っていないか。それを点検する日でありたいと思います。