マルコ 7:34 そして、天を仰いで深く息をつき、その人に向かって『エッファタ』と言われた。
人はよく「ばか」という言葉を使います。なにげなくつぶやくこともありますし、本気でいうこともあります。子どもを叱るときなどは頻繁に使われる言葉かもしれません。しかし、この言葉のもつ恐ろしさなどは考えず使われているのです。
「ばか」という言葉は、確かに人を傷つけます。人を傷つけるだけでなく、その人の人格を傷つけていることに気がつかないのです。「ばか」という一言でその人の存在を否定する。つまり、人を殺すことになるのです。また、人に「ばか」と言わせるようにもっていく罪もあります。
イエス様は、舌がまわらず耳の聞こえない人の癒しの中で、いったいどこに「エッファタ」といわれたのでしょうか。それはもちろん耳にではありません。「その人にむかって」と聖書には書いてあります。その人の人格にむかって「開け」と言われたのです。その人の全体を大切にされたのです。