聖書では「オリブ山」として知られている山があります。これは「オリーブ山」といって、たくさんのオリーブが栽培されていたのでしょう。この山にはイエス・キリストの足跡をたどる教会がいくつかあります。
「主の昇天教会」(現在はイスラム教のモスク)。イスラム教にとってもイエスは一人の預言者ですからこんな場所があるのですね。十字架のあと40日にわたって弟子たちの前に姿を現わされたイエス・キリストは、この山の上から天に昇っていかれました。そのときに残した足跡が教会(モスク)の中にあります。ん~~~~~。
「主の祈りの教会」。ここには世界のありとあらゆる言語で書かれた「主の祈り」のプレートがあります。イエス・キリストは弟子たちから「祈りを教えてください」と懇願され、教えた祈りが「主の祈り」です。日本語のものは、礼拝堂の祭壇の横にありいい場所を与えられていました。最近では各国の展示プレートもあり、感激しました。しかし・・・・主の祈りを教えられた場所はガリラヤ湖畔だからここではないですねえ。
「マグダラのマリアの教会」。ロシア正教会の建物。金色の派手な玉ねぎ教会です。これもなぜここにあるかはわかりません。
「主の涙の教会」。ここは聖書にも書いてありますが、イエス・キリストがエルサレムをみて涙を流されたことを記念して建てられた教会です。とういうことで眺めは抜群なのですが、イエスはなぜ涙を流されたのか・・・を考える人はどのくらいいるのかなと思ったりしました。
「万国民の教会」(ゲッセマネ)。ここはすごいです。イエス・キリストが十字架にかかる前に祈られた場所。また人々にとらえられた場所。ユダに裏切られ引き渡された場所。弟子たちが最後の晩餐のあと眠り込んでしまった場所です。何が凄いか・・・。樹齢2千年はありようなオリーブの木(実際は違うと思いますが)がある。いやそうではなく、エルサレムの中の教会で、ここだけが誰(教派・教会)のものでもないのです。実はこの建設費用は世界中の人々の献金で集められたものです。ですからこの教会の名前は「万国民の教会」といいます。
このオリブ山周辺はパレスチナ人の居住区です。いつも「ここは危ない」と聞かされていました。しかし、壁のどちらにいるかで、危険かそうでないかの見方もかわります。パレスチナ人のガイドさんと共に笑顔で見学してきました。複雑な心境でもありましたが・・・。