使徒 9:4 サウロは地に倒れ、「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」と呼びかける声を聞いた。
ルーテル教会でも、1月25日は「パウロの回心日」といわれ記念日となっています。イエス様を信じる人々を迫害していたパウロ(元の名前サウロ)ですが、新約聖書の手紙のほとんどは彼よって書かれています。また、異邦人への宣教をとおして、キリスト教を世界に広めたのもパウロです。コロサイ書には「わたしの内に力強く働く、キリストの力によって闘っています」ということがあり、パウロにとって宣教とは信仰による闘いでもありました。それを支えた信仰を学ぶのが今日の記念日です。
エルサレム旧市街の城壁には7つの門があります。この一つが「羊の門」といわれ、神殿裏から「いけにえの羊」を運び込む門に使われていました。この門は「ライオン門」ともいわれ、聖スレファノが殉教したところです。エルサレムの神殿で説教したステファノは、そこから引きずりだされ門のかたわらで民衆から石を投げられ殉教します。そこにパウロ(サウロ)は服の番をしていました。パウロはステファノの祈り「主よ、この罪を彼らに負わせないでください」を聞いています。その場所と祈りがパウロの根底にあったのではと思うのです。私も何度もそこに行きましたが、ある時発見したことがあります。その門からまっすぐ伸びた道は「十字架の道」ヴィア・ドロローサの出発点なのです。
イエス様からステファノ、そしてパウロ、そこからルターへと続く道は十字架の道です。パウロはイエス様に「起き上がれ。自分の足で立て。わたしがあなたに現れたのは、あなたがわたしを見たこと、そして、これからわたしが示そうとすることについて、あなたを奉仕者、また証人にするためである」と言われたと証言しています。パウロの生涯は「キリストの証人」に徹したものでした。
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