ルカ 1:30 天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。」
教会の暦では、3月25日が「主の母マリヤの日」になっています。クリスマスの日から逆算すると、この日が何を記念しているかが分かります。この箇所はみなさんよく御存じの「受胎告知」です。おとめマリアのもとに、天使ガブリエルがやってきて主イエスをみごもったことを伝えました。しかも「おめでとう、恵まれた方」と言ったのです。
さて、この出来事は本当におめでたいのでしょうか。もちろん神様の側からはめでたいことでしょう。神様の約束の成就がここにあるからです。しかし、人間の側、マリアの立場で考えるとこれほど悲惨なことはありません。単純に赤ちゃんが生まれるということではありませんでした。実はこのことはマリアの人生に無理やり介入してきた出来事だったのです。婚約者ヨセフの知らないところで身ごもってしまったマリア。もっといえば家族の知らないところでおこってしまった出来事。決してあってはならない出来事が起こってしまったのです。マリアはそのことを受け入れたのでした。
本日の隠れたテーマは「信頼」です。この信頼という目にはみえないことを受け入れることができるかということです。マリアは天使ガブリエルの言葉を信頼しました。そしてマリアはマリア自身を捨てて、それは名誉や地位はもちろん、ある意味ではヨセフさえも捨てて、神様の御言葉を信頼したのです。「主があなたと共におられる」という御言葉がアリアを根底から支え、この御言葉のゆえに「お言葉どおり、この身になりますように」と告白できたのでした。いろいろな恐れがあったことでしょう。世間体もあったでしょう。しかし、神様をあるがままに受け入れる信頼をマリアはもっていました。
この大震災復興救援活動の中で、神様への信頼がなければできないことが数多くあります。しかし、信頼する時にできることも数多くあります。
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