神様のクレヨン

休日クレヨン・たまこんにゃく

　東京～仙台を高速バスで何回いどうしたでしょうか。そのたびにＳＡにより、ちょっとした美味しいものをいただいています。震災後すぐにはそんな気持にもなれずに、緊張し、なにも喉をとおりませんでした。しかし、何回もかよっているうちに緊張もほぐれてきました。すると、せっかくなのだから土地のおいしいものを食べようというきもちになりました。

　だい１回目は「たまこんにゃく」です。おでんでもなく、串にささったこんにゃく４兄弟ですね。素朴です。この素朴さがたまりません。ただのこんやくなのですが、されどこんにゃく。毎回たべています。来週もたべよっと。

被災地から・石巻家屋の泥出し

　テレビでもブログでも届けられない情報がいつくかあります。その一つは臭いです。ただ海の匂いと言うだけでなく、様々な腐敗臭、科学薬品や様々なものが混ざった臭いがします。気温があがってきましたのでその匂いは日に日に強烈になっていきます。その中で全国のボランティアは奮闘しています。海岸のそばは泥の量も多く、一軒につき３０人のボランティアが作業しでも１日では終わりません。いま上がっている泥かき清掃のニーズは、現在のところ石巻市内で１０００件あるそうです。この数は毎日増えています。それに対して毎日８００人のボランティアが８人で１グループとなると、１日１００件でしょうか。この作業がまだまだ続くことが予想されます。このゴールデンウィークにどのくらいすすむでしょうか。
　昨日の作業では、ルーテルセンターからでかけたボランティアは「しんどかったです」という言葉が第一声でした。作業中にとなりの廃材の中からご遺体が発見されたり、近くで物資の配給が行われていたりと。現場はまだ混沌とした状態の中、できることをできるだけしています。

　私は１日中石巻ＶＣのボランティア受付をしていました。毎日新しいボランティアが３００人はやってきます。住所をみると全国からです。「御苦労さま」「よく来て下さいました」「ありがとうございます」と、被災されたスタッフが声をかけます。それに笑顔で応えてくださる姿を見ていると、「復興できる」という思いが強くあがってきます。現場にいくとまだまだ始まったばかりの作業、先がみえない数の家屋整理、重労働と悪環境。それでもみんな笑顔と汗で毎日がんばっています。「がんばっぺ」ですね。

被災地から・南三陸町

　青い海と、線路。本当なら素敵な景色でした。いまは線路は破壊されていました。津波によって流された家のやねがひっかかっています。今日は被災者の方に津波の様子をお聞きできました。

　「地震後３０分で津波はやってきた。波が立っているのがわかった。いそいで屋上に逃げたが間一髪だった」「津波は膝まできた。でもものすごいスピードで、巻き込まれた。木につかまってやっと助かった。そのスピードと力はわすれられない」「３度津波はきた、３度目が一番すごかった。寄せてひいてて３度で全部なくなった」「集落でいっしょに住んでいた人たちが、助けてくれ～といいながら何人も流されていった」「ゴルフ練習場のネットに５０人以上のご遺体があった。人間を捕まえた網のようだった」聞くことしかできない私ですが、それでも必死に心をこめて聞いています。

　そのときの状況を、こんな私にまで話してくださった。イエス様がこの人々の心に寄り添ってくださり、慰めをあたえてくださるようにと祈ることが精一杯だった。

被災地から・支援物資石巻ＶＣ

　救援物資について有り余っているという報道がなされます。たしかに有り余っているところもあります。しかしここで聞く情報は、届けられてない所もまだたくさんあり。いまでもおにぎり1個で生活ということも実際にききます。街全体が津波で破壊されているのですから、すべての公共機関、社協などの団体も同じ被害をうけています。機能という点でおいついていかないのでしょう。普段ならどこに人がいて、どんな生活をしているかわかっているところが、いまはそれを調べる時間も人もいないという状況かなと思います。

　しかし、物資は届けられているところにはたくさんあります。ボランティアによってきちんと細かく仕訳され、内容物がすぐにわかるように図式化されています。サイズから色から、男性物、女性物まで。全国からこんなにあつめられることに驚きますし、５０００人の給食を思い出しました。パン５つと魚２ひきで５０００人が養われた奇跡は、イエス様の祈りからなされました。いまここに人々の祈りが結集しているのだと思います。

被災地から・気仙沼

　今日は気仙沼に軽自動車３台を緊急支援のために届けました。精神科病院に無償でレンタルいたします。じつは、津波によって施設が破壊されたのですが、職員のみなさんも家、車を流され身動きができないという情報をえました。患者さんたちの送り迎え、病院等へつれていくにも車がないために困っていらっしゃたのです。ルーテル教会としては至急仙台市内のレンタカー屋さんと協議し、3台をレンタルすることができました。（画像は多賀城市）

　何がいま必要か、みなさんは十分にありますと答えられます。しかしその中で何が本当に必要か。それは歯ブラシ１本からすべて必要なのです。生活のすべてが津波によって流されたのです。そんな歯ブラシ1本とは何かを考え支援していくこと大切だと思います。しかしこれがなかなか難しいものです。聖書には「必要なものはすべて与えられた」とあります。その必要なものとは一体何かを考えさせられています。