いまひとつの「手紙」を書いています。音楽家の方からの依頼で、コンサートのためのものです。テーマが「手紙」ということで、私に与えられたのは「未来の子どもへ」というものです。自分は何を未来の子どもたちに語ることができるか考えています。
これまで、世界中の子どもたちと出会いました。そうはいってもまだ一部ですが、子どもたちの中にある「命」について考えてきました。神様はどこに生まれても、1人の子どもにひとつの命を与えておられます。しかし、どこに生まれるかで、その命は危険の中にあったり、短くさせられたり、絶望の中にあったりします。しかし、その現実の中で「希望ともつ」ということの大切さを教えられました。絶望の中にあっても、希望は生まれてくるのだと。
未来の子どもたちと考えた時、一番に思い浮かんだことは自分の死のことでした。自分が天に召されたあとに生まれてくる子どもたちに何を語ることができるだろうと。その子が男の子か女の子かわからない。どんな顔をしているのかも、どんな声をしているのかもわからない。そしてどんな笑顔をもち、どんな涙を流しているかわからない子どもたちへの言葉。そのように考えながら一通の手紙を書いているのです。
やっぱり「希望をつくりだす」者になってほしいということでしょうか。世界中で苦しんでいる子どもたちが、大人になりたい、生きていたいという希望を持っている。その希望が、絶望の中にあってもなお「命」を支えているのだと。だからいつの時代にも希望をなくしてはいけない。神様は必ず導いてくださると信じて。パウロが教えてくれた「信仰・希望・愛」が、神様の恵みによって与えられるときに生きる力となっていくのだと。さて、どんな手紙になるか期待してください。