創世記 7:23 地の面にいた生き物はすべて、人をはじめ、家畜、這うもの、空の鳥に至るまでぬぐい去られた。彼らは大地からぬぐい去られ、ノアと、彼と共に箱舟にいたものだけが残った。
今日の聖書日課は偶然にも「ノアの箱舟と洪水」の箇所です。被災地から帰ってきて、改めてこの箇所を読んだとき、全てが破壊された土地をみてノアの洪水を思う浮かべた人もいるかもしれません。様々な宗教団体が被災地にやってきて「これは神の裁きです」と叫んでいました。なぜ、いま、それを叫んでいるのかわかりませんでした。残った人たちは必死になって町を復興していこうと努力しているのです。そこに寄り添っていくことが私たちの働きだと思います。
被災地から事務局に戻ってきました。現地はまだ大変な状況はかわりません。ボランティアの手が足りないと言う状況です。仙台市周辺の被災地(多賀城・名取)は少し清掃の目途がたってきましたが、それでもまだまだです。また、陸の孤島となっている、南三陸、気仙沼は手がつけられない状況にあります。被害の状況も津波によって全てが破壊されているために、ボランティアの清掃作業では追いつけないような感じがします。とにかく、被害状況がすべて違うという特徴があります。けれども、被害状況が大きい南三陸、気仙沼にいってきたボランティアはとても元気で帰ってきます。土地の人々の中にある力強い復興への信念を感じるのだそうです。東北地方は歴史的にこれまでも苦しい状況に耐えてきた。氷が張る田圃で田植えをし、極寒の中で漁にでて、苦しい生活の中で生きてきた。だから今回も耐え忍んで復興するべ。という感じを受けるというのです。私もそのような感じを受けて帰ってきました。
聖書は「ノアと、彼と共に箱舟にいたものだけが残った」とあります。残った人々がどのように生きて行くかが問われています。嘆き悲しむ時はまだこれからも続いていくのですが、その中で復興への一歩はすでに前に踏み出されています。石巻では「がんばっぺ・絆・石巻」というステッカーをよくみました。被災された方々から笑顔で「がんばっぺ」といわれることに癒されながら今日も働いています。
<音声朝礼は「神様の色鉛筆」でどうぞ!>
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