マルコ 6:49 弟子たちは、イエスが湖上を歩いておられるのを見て、幽霊だと思い、大声で叫んだ。
イエス様は弟子たちが宣教活動から帰ってきた時、群衆を解散させ弟子たちだけで湖の向こう岸ベトサイダへ先にいかせました。イエス様はひとりで祈るために山に向かわれました。真夜中に弟子たちの船は逆風で進めなくなりました。するとイエス様が湖の上を歩いて弟子たちの船の方にこられたのです。その姿をみて弟子たちは幽霊だとおびえてしまいました。目に前の現実を受け止められず、どうしてよいかわらなかったのです。
「津波のことが整理できなくて・・」と心を痛めておられる方がいます。あれから半年が過ぎ、自分たちの生活を立て直しことで精いっぱいだったと思います。その中で津波のことをどのように受け止めていけばいいかわからないと言われるのです。「昼は与えられた仕事のことで頭の中はいっぱい。家に帰れば子どもたちの母として、主婦として頭がいっぱい。私は津波のことを、いつ、どう整理すればよいかわからない」と悩んでおられるのです。津波のことは日々の生活で忘れられていくものではない。なんとかして受け止めなければと思っておられるのです。とても大きな課題だなと思います。
イエス様は恐れまどう弟子たちに「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない」と言われました。目の前にある厳しい状態から解放されるには、イエス様をみるしかありません。きっとその人に語りかける声があります。「どう整理すればよいかわからない」被災者の声を一生懸命聞いているボランティアがそこにいます。寄り添うことの意味をまた教えられます。