事務局からの帰りがけに「携帯電話」を拾いました。かわいい小物入れに入っており、よく目立つものでした。本人からの電話をまつか、いや交番に届けるか。自分ならどうする?と考えました。きっと電話を書けるだろうと思いました。しかし、もし持ち主が女性だったら。。。そう考えて交番に届けました。
交番では拾得物として扱われ、書類にいろいろと書くことになりました。落ちていた場所。その状況。拾った時間など。その中に、拾得物の権利を主張するかどうかとありました。もちろん放棄しました。次に落とし主があらわれた場合は個人への連絡をしてよいか。もしよければ電話番号・住所を書いてほしいとのことでした。これはちょっと考えました。何もお礼を言ってもらいたくて届けたわけではありません。しかし、もし自分が落とした場合、見つけて下さった方に一言お礼は言いたいだろうな~と。さんざん考えて、携帯電話の番号を書くことにしました。
その日のことでした。やっぱり電話がかかってきました。それもおばあさんでした。「交番に届けてくれてありがとう。娘たちにさんざん怒られました。でもきっと親切な方が拾ってくださるに違いないと思っていました」と。とっても喜んでくださいました。そして「お礼を言うことができてよかった」と言って下さいました。そのごわざわざ事務局まできてくださり、お菓子までいただきました。
何も告げずに親切をするのが普通です。でも今回はなにかお礼をしていただきたくて名前を告げたわけではありません。神様の導きで、つながりを持たせてくださったように思えます。「お礼を言うことができて安心しました」というおばあさんの笑顔で、それでよかったのだと。美味しいお菓子をたべながら、いろいろと考えさせられました。