マルコ 14:22 一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、賛美の祈りを唱えて、それを裂き、弟子たちに与えて言われた。「取りなさい。これはわたしの体である。」
十字架にかかる前日に、イエス様は弟子たちと共に食事をされました。これは「過越しの食事」として行われました。過越祭はユダヤ人の大切な祭りで、エジプトを脱出する時に、神様はエジプト人の長子は打たれたが、イスラエル人の家は過ぎ越されたということを記念しています。過越しの時に小羊を犠牲として献げ、その血を門に塗りました。主の晩餐はこの過越しの出来事の中に置かれています。
アジアのルーテル教会宣教大会に出席したことがあります。その時、人の肉を食べていた話になりました。古い歴史の中で部族間闘争のときにあった話だそうです。その話は、部族と部族が戦うとき相手の勇者をまず倒す。その勇者の肉を食べたというのです。これは、その勇者に宿っている神の力を、自分の中に入れて更に強くなるためだったと解説していただきました。これがのちに宣教師によって伝えられた聖さん式と重なっていったといいます。聖さんの出来事がいち早く人々の心を捉えていった背景を教えられました。
イエス様は最後の晩餐の席上で「取りなさい。これはわたしの体である」と言われました。弟子たちは衝撃をもってその言葉を受け取ったことでしょう。イエス様の体と血をいただくという出来事は、その後の教会にとって大切な聖礼典となりました。まさにイエス様の命をいただく出来事です。それを記念して教会ではくりかえし聖さん式を行います。イエス様を想起することでもあります。
<本日、山口出張のため音声朝礼はお休みです>