ヨハネ 3:5 イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。だれでも水と霊とによって生まれなければ、神の国に入ることはできない」。
イエス様のもとにニコデモというファリサイ派の議員がやってきます。かれは人目をはばかって夜やってきました。イエス様はニコデモに「人は新たに生まれなければ、神の国をみることはできない」と宣言されました。ニコデモは「新たに生まれる」という言葉の意味が分からずなんども質問しています。イエス様はニコデモに「水と霊とによって生まれる」という洗礼について教えられました。
今日は私が洗礼を受けて35年目の記念日です。高校生2年生の時に受洗しました。そのご神学校へ入学し牧師となり25年を過ごしています。この度、東日本大震災救援活動の中で「受洗」という言葉を再確認する言葉に出会いました。石巻の漁師さんの言葉です。1年が過ぎ、3.11がやってきた時でした。その漁師さんは一言教えて下さいました。「みんな水くぐったんだ~。あっちさいってしもうたもんも、こっちさのこっとるもんもさ」と。天に召された愛する人たちも、いま生きている自分たちもみんな津波の水をくぐって生きているという言葉に聞こえました。「水をくぐる」「新しい命にいきる」そのように聞こえてきたのです。
イエス様は「だれでも水と霊とによって生まれなければ、神の国に入ることはできない」と言われました。洗礼をうけて35年目の日、あらためて「受洗」ということを考えています。新しい命が与えられたとき、同時に、イエス様が共にいてくださるという恵みをいただきました。神の国に入る約束があるから、この世で神様から与えられた「み言葉を伝える」の使命を果たすことができます。
<本日、ルーテル学院にて震災活動報告のため音声朝礼はお休みです>