マタイ 7:5 偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目からおが屑を取り除くことができる。
イエス様の山上の説教の中で語られた言葉です。「人を裁くな」という言葉のあとに続いています。イエス様は、人が人を裁くとき自分の姿はどうか、と問われます。私たちは自分自身が見えない存在です。それは自分の目の中に余計な「モノ」を持っているからです。しかし、そのことがわかりません。他人の「モノ」ばかりが目についてしまいます。まず自分の余計な「モノ」をとりのぞくべきだとイエス様は言われるのです。
あるお母さんから次のような話をききました。そのお母さんには2人の男の子がいました。幼稚園と小学1年生。家は新築したばかりでした。共働きだったせいか、子どもたちと十分に接する時間がなく、いつも怒ってばかりだったそうです。ある日家に帰るとお兄ちゃんが「弟が壁に落書きをした」といってきました。お母さんはすぐに弟を探し出しました。かなりヒステリーな声だったのでしょう。弟は逃げてみつかりません。すると気分がエスカレートしてさらに叫び続けて落書きのしてある部屋にいったそうです。しかし、お母さんは落書きをみていきなり泣き出したというのです。そこには真っ赤なクレヨンで「ママだいすき」と書かれてあったからです。お母さんは次の日に額縁を買ってきて、額だけをその字にのせて、いまでもそのままにしてあるそうです。
イエス様は「まず自分の目から丸太を取り除け」と言われました。人は自分の目で自分を見ることができません。鏡に映った自分しかみえないのです。しかし、神様は私たちの「あるがままに」を知っておられます。しかも「そのまま」を愛してくださっています。今日もあるがままに生かされている喜びを感謝しましょう。罪赦され、愛されている私たちがそこにいる。それだけですね。
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