2ヶ月ぶりに宮城県石巻を訪問しました。今回の目的は2つありました。1つは香蘭女学校ボランティア活動準備のお手伝いでした。東京にある香蘭女学校は聖公会の学校で、創立124年という名門のミッションスクールです。
私が香蘭さんと出会ったのは昨年の8月でした。聖公会救援センターからの依頼で、ルーテル教会が活動している北上のボランティアを手伝っていただいたことからでした。この時期、高校生でしかも女子高の生徒さんが被災地に来るというのは大変驚きました。私の記憶では香蘭さんだけでした。被災地という危険性、放射線の脅威、いつ余震が来るかわからない状況。なにも女子高生をつれてボランティアしなくてもという意見が多かったとききます。しかし、香蘭さんはやってきてくださいました。保育所、老人デイケアセンター、仮説でのおすそわけをしていただきました。この経験を学校で分かち合い、キリスト教学校連絡会で報告することで、今年は多くの学校が被災地にやってきたのです。彼女たちが持ち帰った貴い思いが学校と人を動かしているのです。イエス様の派遣も「まずそこに身を置く」ことだと思いました。
もう一つの目的は、北上・河北卒業アルバム復興プロジェクトの支援金を渡すことでした。家族が流され、家が全壊、土地をなくした人々は、思いでまでも流されたと言われていました。自分の家を探して北上川の近くで見つけ、中に入ると子どもの卒業アルバムがあったそうです。海の水と泥にまみれ開くとボロボロになってしまった。でもそれが唯一の残された思い出だった。いまでも大切にしていると教えてくださいました。そこからこのプロジェクトを始めました。これもつながりです。1年間共に寄り添った関係が与えてくださった神様の導きでした。
「まずそこに身を置く」。これが寄り添うことのはじめです。被災地に身を置いたからこそできる支援があります。アルバム70冊が完成する日を待っています。