マタイ 2:13 占星術の学者たちが帰って行くと、主の天使が夢でヨセフに現れて言った。「起きて、子供とその母親を連れて、エジプトに逃げ、わたしが告げるまで、そこにとどまっていなさい。ヘロデが、この子を探し出して殺そうとしている。」
ベツレヘムの聖誕教会から2分くらいのところにミルグリッドという洞穴があります。この洞穴の特徴は、洞窟の奥の奥まで真っ白だということです。エジプトへの逃避をする途中、母マリアの一粒の乳が、下に落ち真っ白になったという伝説があります。何となく美しい話です。しかし、幼子をつれての逃避行は、どんな気持であったかと思います。幼子を必死に守る聖家族の様子がうかがえます。
占星術の学者たちからイエス様の誕生情報を得ることができなかったヘロデは、ベツレヘムに住む2歳以下の子どもを皆殺しする残虐行為をしました。ヘロデという王様は、自己保身のためには、妻や3人の息子を殺したほどでしたから、ベツレヘムの幼児を皆殺しにするくらいは平気だったのでしょう。いまでもベツレヘムには子どもたちの遺体を保管した小さな穴が大量に残されています。そのような残虐な出来事を避けるために、生まれたばかりのみ子イエスは両親とエジプトに逃避するという難民生活をおくることになりました。もっと過酷な所に逃げよというのです。荒れ野の中を逃避する家族の過酷さを思います。
ある時「エジプトでは天気予報の必要はない」と、エジプトの友人が教えてくれました。いつも晴れているからだそうです。笑ってしまいましたが、良く考えるとそれだけ過酷だということでしょう。毎日が炎天下の中にあると思うと、今年の猛暑を思い出しました。「そのような過酷な状況にあっても、神様は人が生きていけるようにしてくださっているのよ」と、その人は教えてくれました。どんな状況にあっても神様が配慮してくださっているというというのです。
神様は「わたしが告げるまで、そこにとどまっていなさい」と言われました。たとえ過酷な状況であっても、配慮してくださるということです。神様がきちんと逃れる所をしめし、守っていてくださる。み言葉を信じ、それに従う時、すべては守りのうちにあることを教えてくれるのです。
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