イースターおめでとうございます。40日間の受難週を終えて、主の復活の日を迎えました。2月にあった「聖灰水曜日」にはじまり、今年は様々なプログラムを通して受難の意味を考えてきました。そしてやっと今日の日、喜びの日を迎えることができました。
今日の礼拝では「十字架の交換」が行われます。先週の日曜日(受難主日)に入場した釘打ちの十字架の退場から礼拝は始まります。十字架の上で息を引き取られたイエス様の苦しみの十字架が退場し、復活を表す命の十字架が入場します。今回は緑豊かな十字架を用意していただきました。死で終わりと思っていた私たちに、復活と言う新しい命の誕生を示してくださったことを記念します。
聖土曜日(30日)には、谷口恭教先生の納骨式を行いました。その時にも「交換」がおこなわれました。先生の遺骨は教会の納骨堂に納められました。そして教会から先生愛用の杖が家族に返されました。実は、葬儀の時に棺に納められていた先生愛用の杖をそっと抜き出して牧師室に預かっていました。この杖は下の所が微妙に曲がっていて、先生の人生を支えてきた大切な杖でした。一緒に神様のもとにと家族も思われたのです。葬儀の朝、先生と2人きりになった時、この杖は先生と歩まれたイエス様そのものだと思ったのです。先生を支え、先生と共に歩まれたイエス様も共に痛み苦しながら、そして楽しみ喜びながら共に生きた証だと思いました。この杖を家族に届けることは、イエス様を届けることと同じだと感じたのです。内緒で驚かせようとも。先生はユーモアがたくさんあったので「よかよか」と笑っておられるように思いました。
谷口恭教家のイエス様(杖)を英美子夫人にお返ししたとき、「神様の国では杖はいらんですよね」と笑ってくださったのがうれしかったです。詩編23編には「あなたの鞭、あなたの杖、それがわたしを力づける」とあります。これからも谷口先生のイエス様が、私たちもともにおられます。