マタイ 2:10 学者たちはその星を見て喜びにあふれた。
いまから思えば、東日本大震災救援に初めて入ったころ自分はどんな表情をしていただろうかと思います。緊張、衝撃のために顔がひきつっていたことでしょう。それは被災者の方々もそうでした。いまここでへらへらと笑っている場合ではないと誰もが思っていました。しかし、人々の心を癒していたのは赤ちゃんの笑顔だったのです。どんなに苦しい状況の中にあっても幼子の表情から平安と祝福を与えられるものだと思います。すべてを委ねている赤ちゃんだからこそできる表情というものがあるのです。
イエス様がお生まれになった時、東方から占星術の学者たちがベツレヘムに訪れました。贈り物が「黄金、乳香、没薬」だったことで3名となっています。ヘロデ王のもとから出発した学者たちを導いたのは「東方で見た星」でした。その星をみて学者たちは喜びにあふれたと記されています。学者さんたちの笑顔が見えてきそうです。また、出かけて行った先には、御子イエスの笑顔がありました。クリスマスの情景は苦しみ悩みに中にある笑顔と笑顔の出会いではないかと思います。
宇宙飛行士の選考基準に「笑顔」というのがあるそうです。どんな状況に陥ったとしても、笑顔があればその場がなごみ、クルーたちの心を一つにできるという期待があるからだそうです。笑顔には人を引き付ける力があります。また、人の心を和ませる力もあります。この世界から笑顔がなくなってしまったら、どんなに味気ないかなとも思います。「あなたの笑顔はいいねえ」と言われたら嬉しくなります。職場でも笑顔があれば仕事も前向きで進めて行けるように思います。そう考えると、いまの職場、教会、家庭に笑顔がありますか。笑顔を取り戻すために何が必要かを考えていくことで、道が開けることもあるといえます。
イエス様がお生まれになったとき、幼子を喜んで迎えたのは異邦人といわれていた東方の学者たちでした。学者たちの笑顔と幼子イエス様の笑顔が重なって見えるとき、そこに神様の祝福が満ちあふれているように思えます。イエス様がおられる所には人々の笑顔があります。笑顔があるところにはイエス様がおられるのです。
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