マルコ 6:31 イエスは「さあ、あなたがただけで人里離れた所へいって、しばらく休むがよい」といわれた。
原因不明の咳や痛みなどがおこった時、よく聞くのは「ストレス性~~」と言う病名です。これはどんな病気にもいえそうな気がします。私も事務局長のときに咳がとまらなくて病院にいきました。すると「ストレス性気管支炎」という病名をいただきました。先生にどうしたら治りますかと聞いたところ「この役職をやめることですね」と言われました。なるほどと納得しました。病気の原因はストレスにある。そのストレスを与えているものをとりのければいいのです。それができなかったらどうするか。お医者さんは言われました。「よい加減に」やってはどうですかと。どうも「いいかげん」と聞こえて、やっぱりそれはできないかなと思いました。
イエス様が弟子たちを派遣されたとき「杖一本の他に何ももっていくな」と言われています。これを聞いた弟子たちは一生懸命に宣教したことでしょう。宣教する以上は「きちんと」「熱心に」「他人に配慮しながら」「しっかりと」「しかも迅速に」が自分に求められていると感じたらどうでしょう。これが「燃え尽き症候群」に陥るもとだと言われています。イエス様が言われたことは、どうもメリハリをつけてということのようです。しっかり休むことも指示されているのですから。
賀来周一先生が信徒の友に「信仰者とこころの健康」と題して紹介されていました。先生は「いい・加減」のすすめと題してこの問題を取り上げておられました。まじめな人間ほど小さいときから駆り立てられるような命令のもとに生きているそうです。たいていは5つの事柄で駆り立てられているといいます。「完全であれ」「努力せよ」「他人を喜ばせよ」「強くあれ」「急げ」だそうです。牧師などは大抵まじめな方が多いようで、これに従って(支配されて)全力疾走しているものだから「燃え尽き症候群」になるといわれます。これが親の言いつけを忠実に守ろうとする「良い子」の姿勢なのです。しかしこれを処理するには、ある意識をおきながら、この5つを対処すればいいといわれます。どのような意識なのか。「いい・加減」です。5つには「ここまでにする」「これをするだけでよい」「自分が喜んでよい」「自然にふるまってよい」「時間をかけてよい」というおまじないを自分にかけてあげればいいと教えておられます。
イエス様も弟子たちの一生懸命に対して「しばらく休みなさい」といわれました。「休んでいいのだよ」というメッセージをくださるのです。心の休みを持ちつつ与えられた仕事をしましょう。燃え尽きないように。あなたが燃え尽きると、隣の人にも火は移りますから。
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