ローマ・カトリック教会の集会に招かれた時、まず一番に礼拝堂に行ってお祈りをさせていただきます。その時に必ず礼拝堂で「聖なる空間」を感じます。ルーテル教会にはあまり感じることがない空間の感じです。いつもこれは一体何だろうかと思います。ルーテル教会の礼拝堂を「聖なる空間」にしたいというのが願いです。
そこで自分なりにカトリック教会に通ってみました。するとあることに気がつきました。教会にこられる方が、まず礼拝堂に一礼をされるのです。まず一時、祈っておられます。誰かが礼拝堂で祈っておられます。「聖なる空間」とは祈りによって整えられているのです。振り返って自分を考えてみました。自分は教会にきたとき、まず礼拝堂に一礼をするだろうか。まず礼拝堂で祈っているだろうか。教会で会議や集会があるとき、その前に礼拝堂で祈っているだろうか。どんなに礼拝堂が整えられても、そこが祈りの場になっていないとしたら「聖なる空間」とはならず、そこにおられるイエス様にも出会うことができないのです。
先日行われた臨床宗教師養成講座には、10名を超える僧侶の方が教会に来てくださいました。礼拝堂に入るとき全ての僧侶の方が一礼をされました。十字架に敬意を表しておられました。しかし、これだなと思ったのです。私たちのルーテル教会の礼拝堂を「聖なる空間」として作り上げていくためには、まずそこで祈ることです。教会にきたらまず一礼する祈りを始めることです。きっと礼拝堂は変わってくることでしょう。礼拝堂に座っただけでイエス様を感じることができるようになります。
大江教会に派遣されて2年がたちました。はじめて礼拝堂に入った瞬間の印象が忘れられません。これは一体何?という感覚でした。礼拝堂は物置ではなく、聖なる空間であるはずと思いました。その日から朝晩、礼拝堂での祈りを続けています。