お坊さんと牧師のカフェ「カフェ・デ・モンク」がはじまりました。これは東日本大震災のときに仮設住宅の集会所ではじまったカフェです。震災の救援活動のとき、もしかしたら宗教界は変わるかもしれない。そう実感しました。キリスト教・仏教・神道という宗教を超えて一人の被災者に寄り添うことが始まっていたからです。カフェ・デ・モンクは一人のお坊さんによってはじまった被災者への寄り添いカフェでした。
東日本大震災の支援活動の中から「臨床宗教師」の養成がはじまりました。学問でもなく、教理でもなく、神学でもなく、一人の宗教者として現場にて痛み苦しみに寄り添うことを目指してのものでした。そこに身を置くことの大切さを震災の中で宗教者は見出したのです。それが全国にひろがっていきました。
痛み苦しみみをもった方々は被災地にいるだけではありません。また宗教的ケアを必要としている人々は熊本にもおられます。死に直面している方々へのケアは医療だけでなく、宗教者としてもそこに身を置くことができる。いや宗教者だからこそ、そこに身を置かねばならないと思います。そういった思いを一つにしたお坊さんと牧師が熊本で始めたのが「熊本カフェ・デ・モンク」です。資金も何もないところから、みな手弁当ではじまりました。私もこの手弁当で始めることに、若い頃の自分を見出しました。教会が開かれ宗教を問わずに人々が集まってくる。そこに宗教を超えて宗教者がいる。素晴らしい光景だと思います。
参加費はありません。「恩おくり」というシステムです。お心があれば恩おくり箱にお金をいれていただきます。これは今回のためではなく、次回に参加する人のために今日の恩をおくるというものです。次に参加するかたのために恩をおくる。感謝です。