1テモテ 4:14 あなたの内にある恵みの賜物を軽んじてはなりません。
「先生のタラントは面白さですね」と言うことばを頂きました。自分の良いところは「面白さ」ということらしいです。そのように言われると結構うれしいものです。人とは違ったユニークさの追求をいつも考えていましたので。自分の賜物とは何かを考えている時、「フィードバックの研究」という話をよみました。近世ヨーロッパ史において「フィードバック」で成功した組織は2つあるということです。一つはイエズス会。もうひとつはカルヴァン派の教会です。この2つは同時期に同じ手法を用いて勢力を拡大したというのです。その方法が「フィードバック」でした。2つの団体は、重要な意思決定を行うとき、まず「期待する結果・成果」を書きとめます。それから一定期間後(9ヶ月)実際と結果を見比べるのです。そこから自分たちの強みである賜物を発見し、弱いところを認めて改善するのです。
パウロはテモテに「恵みの賜物」について語ります。これはギリシャ語では「カリスマ」という言葉です。すでに日本語にもなっている言葉です。パウロはこの「カリスマ」は特定の人にのみ与えられるものではなく、すべての人に「神様の恵みの賜物」として与えられていると言います。この与えられている賜物を軽んじることのないようにと勧めるのです。 ある本に「自分に何ができるかを問うのではなく、自分に何が貢献できるかを問いなさい」という言葉を見つけました。教会や組織の在り方を考えるとき、自分に与えられている賜物が何であるかを知る事は大切なことです。自分ができることばかりでは自己中心的になります。しかし、自分がこの組織に何が貢献できるかは、自分のためでなく他者のためにあるともいえます。神様が下さっている賜物は自分のためのものでなく、共に生きるものにとっての「カリスマ」なのです。
パウロはテモテに「恵みの賜物を軽んじることのないように」と勧めています。神様がそれぞれに与えてくださっている「賜物・カリスマ」は、神様が与えて下さっているものです。神様のものであるから軽んじてはなりません。自分は神様から与えられている賜物で何をこの世に貢献できるかを考えてみましょう。
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