ルカ 24:49 わたしは、父が約束されたものをあなたがたに送る。高い所からの力に覆われるまでは、都にとどまっていなさい
「約束」ということほど、忘れ去られてしまうものはありません。約束を守るということに、いいかげんになっている自分をよく感じます。つまり、自分の都合で、コロコロといとも簡単に約束を破ってしまうのです。娘たちが小さかった頃、毎晩寝る前に「お父さんによる創作童話」の会を開くことにしていました。場所はフトン、聴衆は二人。内容はとりとめのない創作話です。 ある夜のことでした。その日は朝から忙しく、「今日はお父さんは疲れているから、お話しはなし」といったところ、それからが大変でした。「約束だったのに」「お父さんのウソつき」「いつも約束を破る」と泣き出してしまいました。これには私もカッときて「約束したけど、お父さんも疲れているのだ」「約束だって守れないこともある」などと言い訳する始末。後から自分の言葉を点検してみると恥ずかしい思いでした。「約束」とは何かを思い知らされる出来事でした。
イエス様は天に昇られる前に弟子たちを祝福されました。弟子たちはこの時大喜びしています。イエス様との別れの時がきたのですが「父が約束されたものをあなたがたに送る」と弟子たちを励まされたのです。この約束の成就が聖霊降臨の出来事へ続いていきます。弟子たちはイエス様の言葉を受け、守られる約束を信じたのです。
最も尊敬している先生が教えてくれたことがあります。人生にとって一番大切なことは「約束を守る」ということだと。それは自分でコントロールすることができると。約束し、それを守ることで信頼関係は強いものになっていくと。どんな小さなことでも、約束を守ることによって自分自身の内に誠実さが育成され、自制心と自分の人生に対する責任を引き受ける勇気と力がわいてくるのです。ですから一番してはいけないのは「約束を破ること」であり、「できない約束はしないこと」です。約束を守ることは誠実さを勝ち取ることでもあるのです。自分の人生どれだけの約束をしてきただろうかと思います。そのうち全てを守ることができたでしょうか。できない約束をしたことはなかったか。また守ることを恐れて約束できることを約束しなかったことはなかったか。自分に誠実さを問いかけています。
イエス様は「父が約束されたものをあなたがたに送る」と言われました。そして聖霊を送ってくださいました。神様の約束は破られることはありません。今日、神様は私たちに何を約束してくださっているのでしょうか。必ず実現する約束があるはずです。それを信仰によって受け取っているかどうかです。神様の約束を確認して新しい日を迎えたいと思います。
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