大江教会周辺は日常生活に戻りました。九州学院聖書科の授業も再開され、私の生活も日常生活がもどってきました。さらに淡々といつもの生活に戻ればと思います。
しかし、その日常生活の中でも「心のホッとCafé」には毎日お客さんがあります。最近では仕事帰りに家に戻る前によって珈琲を飲んでいかれます。少しでも家にいる時間を少なくしたいと話されました。牧師がいるときは一緒に珈琲を飲んで話をします。ゆっくりと話をきくこともあります。みなさん話したいのですよね。心のホッとCaféはまだまだ続けてまいります。教会はイエス様が休む場所を提供し、迎えて下さる場所ですから。
私の母もいま大津の避難所にいます。もう一月になります。体育館に布団を敷いて、隣りの方とくっついて寝ています。毎回決まったように「うちにおいで」と言うのですが、村のみんなと一緒にいる方がいいと言います。こんな時に牧師である息子も無力なんだなと思います。母には母の居場所と交わりがある。それがいま母をささえているのでしょう。ゆっくり母が納得するまで好きなようにしてもらおうと思っています。ちょっとふざけて母が寝ているところに横になってみました。自然と涙が流れました。どうしてかわかりません。痛み苦しみに寄り添うと言いますが、そんな簡単なことではないと言うのは分かっています。でも、何とかして多くの人の心に寄り添いたいと願っています。臨床宗教師を提案された岡部医師は「現場の苦悩に身を置け」と言われました。いままさに現場の苦悩が目の前にあります。「どうするのですか」と問われますが、いまはこの現場の苦悩に身を置くことからです。それができなければ、心のケアなどできません。しかし、現場の苦悩に身を置くことほど辛いことはありません。
私たちには十字架の主がおられます。いつだって苦悩に身を置いておられます。そのイエス様が私たちを招かれています。