震災後の心のケア。まず何をしたらいいのかと聞かれることがあります。そんなときは「普通の生活にもどることです」と答えます。震災によって非日常の生活になってしまいました。いつのまにか非日常が日常になってしまっています。これを本当に日常にもどさねばなりません。それは難しいことではなく、いつも通り朝あきて、洗顔をし、歯を磨くことから再開するのです。震災前の習慣に従ってもとの生活に戻ることだと思います。家族で一緒にご飯を食べることも日常生活の習慣です。淡々とそれを繰り返していけばいいと思います。非日常の生活が日常になる前に、いつも通りの生活をしていけばいいと思います。
大江教会は震災後も「朝礼拝」は続けてきました。震災直後の18日の朝に礼拝をしています。そこにはいつも通り、いつも参加して下さるかたが来てくださいました。ライフラインが回復されてないときでも、朝礼拝は続けられました。私たちの大江教会にとって朝礼拝を休むことなく淡々と続けられたこと。これがこの教会が震災の中にあっても生きた教会としてこの地に存在した証しとなりました。
震災後の1週間、朝礼拝前に赤ちゃん連れの親子が祈りにこられていました。夜を不安のうちに車中で過ごし、朝と共に礼拝堂に来て下さっていたのです。礼拝後はゆっくりとカフェで珈琲をいただいて話す時間を持てました。この会話がどれほど癒しの時間になったことでしょうか。しかし、それもこれも基本は「朝礼拝」を淡々と行っていくことだけでした。教会はどんなことがあってもみ言葉と祈りからはずれない。毎日のみ言葉が私たちを生かしていることの確認をしてきたのです。
大江教会の礼拝堂・カフェは守られました。神様はこの大江教会にどんな使命を与えてくださっているのでしょうか。もっと開かれた教会となる御心を感じます。