東日本大震災仮設支援から生まれた宗教者の活動に「Café de Monk」があります。いわゆる宗教者による「傾聴喫茶」です。大江教会でも2ケ月に1回行われています。この活動の中心は「臨床宗教師」と言われる宗教者です。国立大学である東北大学が寄付講座として臨床宗教師の要請をしてきました。現在190名近い宗教者が宗教宗派を超えて全国で活動しています。
九州臨床宗教師会は発足も早く、熊本地震の前から活動をしていました。現在は益城木山仮設を中心に「Café de Monk」を行っています。その他に、いくつかの病院の緩和ケア病棟で寄り添い活動をしています。公共空間に宗教者が入り、宗教者にできる、宗教者にしかできない働きをします。国立病院、老人ホーム、個人病院などから声がかかります。これまでなかったことが起こっているのです。
先週は大江(JT跡)にできる高野病院の医者、看護師スタッフの方が教会にこられました。新しくできる病院に緩和ケア病棟ができるそうです。そこに臨床宗教師が初めから関わってほしいとの依頼でした。高野病院へは今年の3月に緩和ケア病棟新設準備研修会に呼んでいただき臨床宗教師とは何かを講演させていただきました。準備段階から関わらせていただきました。いよいよ8月にオープンするにあたり、さらに院内研修をおこない、臨床宗教師の働きを依頼されました。九州臨床宗教師会としてもこれを受け止め、活動していこうと思っています。まずは院内に傾聴喫茶ができる居場所をつくっていただき、そこに臨床宗教師が滞在することからかなと思います。
宗教者が公共の場で求められる時代となってきました。教会内の働きだけでなく、それを超え、さらに宗教間協力のもと、痛み苦しみに寄り添う宗教者本来の働きができて行ければとお願っています。その中心に大江教会があることに感謝します。