私たちの敬愛する齊藤堅固先生は、2017年7月1日(水)午前4時1分、誤嚥性肺炎のため、天に召されました。96歳でした。入院の知らせのなく、元気でお過ごしのことと思い「堅固先生は最近どうされているか」と九州学院の職員室で話しおりました。召天の知らせをお聞きしたとき「まさか」と思いました。先生は弱い姿を人には見せないという強い志をもっておられました。ですから最後まで強く雄々しい姿を私たちに遺して下さいました。恩師と生徒、牧師と信徒として共に歩んだ私は「キリストの僕として、ごくろうさまでした」と声をおかけしました。九州学院発展の基礎は先生でした。
私は5年前に母校九州学院の隣にある大江教会に赴任しました。というより25年ぶりに帰ってきました。私が九州学院に在学中、斉藤堅固先生は威厳がある院長先生でした。赴任してすぐに牧師館に南阿蘇珈琲とシュークリームをもって訪ねてきてくださいました。「あたが帰ってきたけんうれしか~」「葬儀ば任せらる牧師が帰ってきたバイ」とニコニコと笑ってくださいました。
この5年、大江教会の牧師とし、恩師の葬儀を沢山させていただきました。谷口恭教千生、渕田東洋先生、桂秀春先生、松永俊一先生、井芹先生の奥様、そして卒業生の諸先輩、同級生。神様が私を大江教会に遣わされた使命は何かと考える時があります。「葬儀ば任せらる牧師が帰ってきたバイ」と斉藤堅固先生は言って下しました。きっとその使命があるのでしょう。九州学院に育てられた牧師としての使命です。
齊藤堅固先生はあまりにも偉大で、厳格で、ユニークで、涙あり、笑いあり、慰めあり、聖もあれば、また悪も知っておられました。その教育に九州学院の敬天愛人をおかれ、自分で自分を監督し、役に立つ善人たれ」を実践されました。心からの敬意と共に「神様の国でまた会いましょう」の言葉をおくります。