九州臨床宗教師会の働きも多岐にわたってきました。現在は益城と朝倉杷木にて定期的にカフェデモンクを行っています。豪雨災害地区にもいち早く宗教者が傾聴Caféを展開しています。求められるところで働く宗教者の公共性が少しずつ認められてきたように思います。
私たちルーテル教会の災害支援の特徴は、緊急支援と募金がおもな活動です。いち早く現場で働くこと。その活動を支えることです。ただ継続支援となるとなかなか難しいものがあります。それは人も資金も十分にあるわけではないからです。一番の問題は動ける宗教者が少ないこともあります。そのような中で公共性を持つ宗教者の集まりである臨床宗教師の働きを応援していくことも一つの継続支援と考えています。
最近は臨床宗教師として病院で講演をすることが増えました。緩和ケア病棟だけでなく一般病棟での宗教者の働きが求められています。先日は新しくできた病院へ院内勉強会に呼んでいただきました。病院のミッションとして病気を癒すことはもちろんですが、死を生きることも病院のミッションとなったのかなと。また家族のケアも必要と言う事でしょうか。緩和病棟の新設だけでなく、病院の霊安室が最上階の一番景色のよいところに置かれていました。とても綺麗でまさに天国への凱旋の場所だなと思いました。病院の霊安室の在り方をみながら、この病院のミッション(使命)を考えさせられました。お医者さんが「緩和病棟だけでなく一般病棟にこそ宗教者が必要です」という言葉に新しい風を感じました。
宗教者の公共性とは一体何でしょうか。それは普通にどこにでも存在できることだと思います。病院、学校、会社に普通に。イエス様も普通にそこにおられますから。