九州臨床宗教師フォローアップ研修が大江教会で行われました。僧侶、神主、その他の宗教者が九州各地から集いました。臨床宗教師会では定期的なフォローアップ研修に参加することが義務付けされており、会話記録検討が重要な課題です。
このフォローアップ研修には必ず宗教儀礼があります。宗教者が持ち回りで儀礼を行います。朝晩の祈り、食前食後の祈りなど各宗教によって異なります。しかし祈ることでは一致できます。私も浄土真宗のお経を読んだり、曹洞宗に経文をとなえたり、天理教の踊りを体験しています。今回は大江教会でしたので聖書を読み讃美歌を歌いました。僧侶、神主がうたう「きよしこの夜」はとても不思議な体験でした。袈裟や作務衣をきたお坊さんが讃美歌を歌っているのです。宗教者が共に認め合って受け入れておれば出来ることは多いものです。微笑ましい光景でした。
さて、昼食時にサンタクロースの話しになりました。お坊さんの家に生まれた僧侶に「サンタクロースは来ましたか?」と聞いてみました。やっぱり来なかったそうです。クリスマスツリーもなかったと。「うちは仏教だからサンタはこない」とはっきり言われたお寺もあったとか。しかしあるお坊さんが「子ども心に不思議だったのはなぜか毎年12月24日の夕食はケーキと鳥の足が並んでいた」と。ケーキの装飾は全部はずされていたけれど、なんとなく今日は特別な日なのだと思ったと。とても微笑ましい話でした。ケーキとチキンがなぜだか食卓にある。クリスマスの雰囲気はそこに受け入れられていたのだろうと思いました。ささやかなご両親の配慮だったかも。
苦難の現場に立つ宗教者として臨床宗教師はいます。痛み苦しむ人に寄り添い傾聴する。苦難に寄り添うということは、自分の痛み苦しみもそこにあります。寄り添いという言葉をよく聞きますが、それは信仰なくしては出来なことではないかと思います。