タイ・チェンライにある「若竹寮」を訪問しました。熊本YMCAの支援も20年を超えています。この間にどれだけの寮生が育っていただろうと思いました。
これまで「若竹寮支援はもういいでしょう」「お金だけが必要?」「自分たちでやらせるべきだ」などの声も聞こえていました。いったいどうなっているのだろう。そんな疑問はいつも頭をよぎっていました。自分の目で確かめたほうがよい。その現場に身を置けばわかる。そこに支援の場所がまだあるかどうかも確かめることができると若竹寮にいってきました。
寮生の笑顔や、目の輝きを見て、この子どもたちを支援したいと素直に思えました。山岳民族の状況やタイ社会の中での彼らの居場所はどこか。麻薬問題、人身売買や女性の性的搾取問題。何よりも貧困の中に翻弄される寮生たちの姿。それでも大歓迎で迎えてくれて、一緒に寝泊りをし、食事をして、頭から水を被り、便座のないトイレで用を足す。食事はおかず1品のみ。それでもここから学校に行かせて、教育を受けさせてあげたい。彼らの「居場所」を失くしてはいけない。
今年高校を卒業した女子生徒に会いました。「何がしたい?」との問いに「大学に行って法律を学び弁護士になりたい」と。「どうして弁護士になりたいの?」には、「村の人々を搾取や麻薬から守りたい」と答えが返ってきました。自分の目標が明確、自分の居場所がどこにあるかがはっきりしている。しかし彼女はそこに進むことが出来ない。その理由もはっきりわかっている。大学に行く資金がない。もしその壁をとりのけることができれば彼女の目指す場所にいける。
神様がいまタイに派遣して下さったのはもしかして、と考えております。