フィリピ 2:13 あなたがたの内に働いて、御心のままに望ませ、行わせておられるのは神であるからです。何事も、不平や理屈を言わずに行いなさい。
パウロはフィリピの人々に、「恐れとおののき」をもって共同体を形成するように勧めます。キリストの救いをいただいている者にとって「ふさわしい」共同体を作るように勧めるのです。その共同体の基にあるのが「神様の働き」です。すべては神様の働きの中で、神様がおこなわれること。その働きに私たちは参与しています。そのような中心を持っている働きは美しい。「不平や理屈を言わずに」に行うのは当然なことです。
市ヶ谷に住んでいたとき、近所に新しい寿司屋が開店しました。このお店の心配りにいつも感心していました。それは、工事中から店舗前に店主の張り紙がありました。内容は、近隣の方々へ工事中の迷惑へのお詫び、自分のお店を持つ決意、どんな寿司を握りたいかなど書いてありました。また開店後は、店のデザインの説明、考え方などが貼り出してありました。そこに「外からも板場がみえるようにのぞき窓をつけています。どうぞ仕事ぶりをご覧ください。どのような仕事をしているかを見ていただいて、ご判断くだされば幸いです」とありました。
そこで毎日、のぞき窓から見させていただきました。とても清楚、清潔で、仕事も無駄のない動き?美しい包丁さばきをみることができました。刺身の角が立つというのはこのようなことかとも教えられました。そのような仕事ぶりをみると、必ず一度は食べてみたいと思っています。この方は自分の仕事に誇りを持っておられるのでしょう。またその仕事が何であるかわかっておられるのでしょう。素晴らしいことだと感激しました。
パウロは「なたがたの内に働いて、御心のままに望ませ、行わせておられるのは神であるからです」と教えています。私たちの働きは、神様から与えられ託された神様の仕事です。神様の仕事だから「恐れとおののき」をもって使えるのです。
自分の仕事はどんな仕事か。誰のための仕事か。目標は何か。何のためにあるのか。そのようなことがはっきり分かっている人の仕事は美しいと思います。私たちの仕事は「神様の働き」です。そのことをまず中心において考えるとき、すべての働きは美しいものとなります。そのことを心において今日も過ごしてまいりましょう。
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