マタイ 22:36 先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか。
人間には喜怒哀楽というものがあります。たしかに赤ちゃんにもあります。泣くことに始まり、そして笑う。おとなの縮図をそこにはみることができます。ところが2ケ月の赤ちゃんには、喜怒哀楽からぬけているものが一つだけあることに気づきました。それは怒りです。赤ちゃんには、私たちが考えるように怒るということがありません。むしろ泣くことによってそれを表現しているのでしょう。
イエス様は、律法の専門家から質問をうけます。イエス様をためそうとしてされたものでした。彼は数多くの律法の中で「どの掟が最も重要でしょうか」と問いました。律法は神さまが下さった掟ですから、みな重要なものです。どれが一番とは言えないという前提の質問です。しかし、イエス様は簡単に答えておられます。「どうして神さまは律法を与えられたか」ということを背景にされています。そのことから考えると、律法の中心には「神様を愛し」「人を愛する」ことがあるとがわかります。それを簡単にお答えになったのです。
こども説教集「神さまのおべんとう箱」という本を出版しました。その中にある一つの童話を絵本にしませんかというお話もいただきました。こども説教をつくるのと、絵本をつくるのはかなり違う要素ですが、挑戦してみようかと思います。そこで「絵本の書き方」という本を読んで絵本とは何か?から学ぶことにしました。その中の言葉に「文章が素晴らしいのに、なぜ絵は必要か」という問いがありました。答えは簡単で「子どもは絵がすきだから」だそうです。絵があると安心するという子ども気持ちを大人は忘れてしまっていると。絵は文のすべてを1枚で表現できます。
イエス様は、多くの律法の中でどの戒めが「最も重要か」といわれました。すると的確に2つのことをしめされました。「主なる神を愛すること」「隣人を愛すること」です。しかしこれは一つのことだと言われたのです。たった一言で律法の中心を教えてくださったのです。私たちは自分の人生の中で何を大切にしているでしょうか。たった一言でいうならばどうでしょうか。ペトロの「あなたこそ神の子キリストです」と言う言葉がうかんできました。
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