出エジプト 20:16 隣人に関して偽証してはならない。
ルーテル武蔵野教会の礼拝式文には「ざんげ・罪の告白」の所に、モーセの十戒が書かれてあります。沈黙のうちに各自の1週間を振り返るとき、この十戒に照らし合わせてみましょうという意味です。この沈黙の時間に私などはすぐに違うことを考えてしまいます。お昼は何にしようかとか、今日の予定は何だったかとか。そんなときにこの「十戒」に従って振り返ることで集中できることがわかりました。いつもこの「偽証してはならない」に立ち止ってしまいました。
旧約聖書には、神様がモーセを通して民衆に与えた律法が記されています。その元が「十戒」といわれるものです。人間が生きていく中で最も大切な戒めが10個にまとめられています。その中に「偽証してはならない」があります。簡単にいえば「ウソ」をつくなということでしょう。偽証することは信頼を失くします。共同体にとって偽証があると、その共同体全体が壊れてしまう危険性をもっています。ですからどんな小さな嘘も許されないのです。
たいてい「ウソ」の始まりは小さなことです。これが積み重なっていくと、取り返しのないことになります。また、この「ウソ」に合わせて生きていくということにもなりかねません。ある本の中に「ウソでウソは隠すことはできない」とありました。確かにウソを重ねていくと、取り返しのつかないことになります。ウソの中にドップリつかって抜け出すことができなくなります。また「ウソは癖になる」と書かれてありました。この言葉はよくわかりました。本当にウソは癖になるのです。よくオオカミ少年のたとえを聞きますが、ウソが癖になったとき、誰も信じてくれないようになるのです。
毎日の生活の中で、モーセの十戒を心に留めて過ごしたいと思います。今日のみ言葉は「隣人に関して偽証してはならない」です。小さなウソから始まることを避けて、たえず自分を省みる今日でありたいものです。一番危険なのは「自分にウソをつくこと。それが癖になっていること」かな?と思います。自分にウソをつかないように、主のみ言葉をつねに心の中に置きたいものです。